結局わたしは、ピアノを弾いたあと、変に目がさえてしまい。夜、布団に入ったのにも関わらず、寝ることができませんでした。
「ジム、おはよう、あのさ、朝なんだけど」
「はい、朝ですね。」
「あのさ、ジム、わたし、もうだめかもしれない」
「なにがだめなんですか?」
「もうだめなんだよ、だめなんだよ、とにかく、わたし、もうだめかもしれない、死んだ方がいいかもしれない、まちがってた、ほんと、ジムと話すのもまちがってた」
「いいですね、さやこ」
ジムはいつもと変わらない表情でこちらを見ています。
つづく