AIに文科省宛の講演要旨を書かせてみた。

AIに文科省宛の講演要旨を書かせてみた。

昨今、ChatGPTがクリエイティブを脅かすのではないかと話題である。大学教育も例外ではない(注1)。この度千万遍石垣にAIを導入できるかどうか確かめるため、まず試しにChatGPTに講演要旨を書かせてみることにした。テーマは「学生自治2.0」である。とりあえず課金して4oを使えるようにセットアップ、学生自治2.0についてのリンクをいくつか指定した後に

「私は大学教授です。「学生自治2.0」の内容に関して、日本の文部科学省で講演をしなければなりません。公演の要旨を書いてください。要旨は7回の連載の内容を過不足なく含んでいる必要があります。」というプロンプトで文章を生成、そのあと複数回の対話によって内容を修正した結果がこちらである。(この講演は実際には行われていません)

 

講演要旨:学生自治2.0 – 伝統を受け継ぎ学問と社会へ広がる新たな自治モデル

学生自治は、学生が大学運営や意思決定に主体的に関与し、民主的価値観を育む重要な仕組みです。従来の学生自治は、大学を学問的かつ文化的に豊かな場へと発展させ、学生の主体性を支えてきました。この伝統を尊重しつつ、本講演では「学生自治2.0」という概念を提唱し、既存の自治を継承しながら現代社会の課題に対応する新たなモデルとしてその可能性を探ります。

学生自治2.0は、学生が主体となって運営に関与するだけでなく、学問の発展を支える重要な役割を果たします。京都大学熊野寮では、学生自治の枠組みを活用し、自治の議論を通じて学際的な対話を促進しています。これにより、学生同士が多様な視点を共有し、新たな研究テーマを生み出す土壌が形成されています。また、筑波大学の高床邸では、学生が自主的に空間を運営し、学問的な交流や自由な議論を行う場を提供しています。これらの事例は、自治が学生の主体性を高めるだけでなく、大学全体の学問環境を豊かにする可能性を示しています。

さらに、富山県立大学では、「交渉による自由」という理念のもと、学生が自治を通じて大学当局と建設的な対話を行い、自らの権利を守りながら自治空間を維持しています。これは、権威主義的な運営に対抗し、透明性と公正性を高める事例として注目されます。また、この取り組みは学生に協働や交渉スキルを養わせるとともに、自治が大学全体の運営をより持続可能なものにする可能性を示しています。

学生自治2.0は、大学を学問空間として活性化するだけでなく、地域社会や市民社会にも波及効果をもたらします。その実現には、自治の経験を支える制度的な仕組みや、大学当局との協働が不可欠です。本講演では、これらの要素を具体的な事例を基に考察し、学生自治2.0が日本の高等教育と社会全体にどのような可能性をもたらすかを議論します。

….いかがでしょうか。

 

…正直な感想としては「うーん。私なら100点満点中40点かなあ」という域です。興味のある読者はどこが間違っているか確認してみてもいいかもしれません(注2)。もしよければツイートしてね。一方で、例えば訓練なしに10本以上の記事を読み込んでこの要旨を書くには、人によっては数日かかるかもしれません。何も知らない人だと「そういうものか」と信じてしまうかも。以前に「ChatGPTの出力のどこが間違っているか具体的に修正させる」という課題を出しておられた大学教員の方がいらっしゃいましたが(注3)、かなり正しい向き合い方だと思います。実際のビジネスや研究では「一見それっぽいウソ」というのは大損害を引き起こすわけです(注4)。生成AI全盛の今、大量のそれっぽいドキュメントや画像を読み込み、校訂したり嘘を見ぬく能力の価値は高まりつつあります。これは人文知の領域です。21世紀はSTEMではなくて人文学のカンブリア爆発が起きた時代として記憶されるのかもしれません。

(注1) ChatGPTとどのように付き合うか ~いま、大学教育の存在意義が問われている~|アルカディア学報|私学高等教育研究所|日本私立大学協会

(注2) 販促!RYOUTONOMY!! 第1回! ~今、なぜ学生自治なのか 学生自治2.0を語る上での基礎理論 (目次・第一章)~ | 千万遍石垣

(注3) https://x.com/1T0T/status/1819717390009352581
(注4) 例えば地面師に騙されるよね

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