7月15日に「新型コロナウイルスワクチン大学拠点接種」が発表され、京都大学の全教員・学生が接種可能な状態になりました。24日を皮切りに、京大付属病院にて実施されるということで。
さっそく行ってきました。
記録としてここに残します。
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ワクチン前夜
KULASISに「お知らせ」された資料に則って情報をまとめておきます。
まずはweb予約が必要です。
1回目の接種日程に応じて、2回目(およそ4週間後)の接種日時が自動的に決まっているようです。
(私の場合は7月24日に1回目、8月21日に2回目です。同日ともに同じ時刻。)
予約自体は情報を入れるだけなので比較的簡単。
続いて、必要書類の準備です。
・既往歴やアレルギーに関する予診票(印刷と記入)
・緊急連絡先(印刷と記入)
・自治体から接種券が届いている場合、持参
・学生証の用意
以上が必要装備。面倒だけど煩雑とまではいきません。
ご親切にチェックリストも用意されています。ここが一番の頑張りどころ。
準備ができたら、わくわくしながら当日を待つのみ。
当日の流れ@京大病院
15:00
病院外来に到着。待合ホールを埋め尽くすほど学生がいて、正直ちょっと驚く。入り口で学生証を確認された後、列に並んで予診表の確認などを受けました。
15:15
書類の確認が終了し、20人程度でグループに分けられました。いよいよ接種会場へ。
15:20
階を上がるよう指示され、20人がぞろぞろをエスカレータに乗ります。
それぞれ医師の問診を受けた後、接種。針を指している時以外、痛みは特にありませんでした。ちょびっと怖かったけど。
接種ののち15分間、別フロアで待機です。
15:40
グループ全員が15分しっかり休み、体調不良がないことを確かめて、解散。
どこに刺したかも分からないくらい、この時点での異変は全くありませんでした。
経過の記録
接種1回目の記録
当日16:00
特に変化なし。すこしダルい。
当日19:00
接種から3時間が経過し、少し痛みを感じます。接種は上腕三角筋に行うわけですが、「前にならえ」の格好をするとそこが痛む。
筋肉痛+刺すような痛み、みたいなやつです。
熱が出ている時のような倦怠感と頭がフラフラする感じもある。が、これが副作用なのか夏バテなのかは判別困難…
当日24:00
相変わらず微妙に痛い。米を研ぐ時、ドアノブをひねる時、歯磨きする時、軽くグーっと痛みを感じる。生活に支障はない。
体調の方が深刻で、ゾクゾクする寒気を伴う倦怠感。しんどいので寝る。
ちゃんと発熱してて涙目 pic.twitter.com/a1LjXkCBmx
— 三好 (@jgnwsvr01) July 24, 2021
↑夜のうちに熱が出ました(追記:アカウント消してしまった、すまそん)
翌日12:00
起床後は熱も引いており、体調も悪く無い。
接種部分の腫れ・痛みもあまり気になりません。
しかし腕を回せないので着替えが鬼門。
翌日15:30
接種から24時間。患部を押したり、手や肩を大きく動かしたりする際はまだ少し痛みます。
2日目15:30
接種から丸二日。強く押さない限り、痛みは全く感じません。
これで記録は打ち切ります。
結果:
かなり体調を崩しました。当日の夕方から翌朝にかけてが辛い。
痛みは我慢できる程度ではあるけれど、24時間以内は動く気が起きません。
一人暮らしの人は、熱が出た場合・痛みがひどい場合に備えて、数日分の食事など準備しておくと心強いはず。私の場合、当日の夜は、もし同居人がいなかったらと思うと絶望的でした。
接種2回目の記録
当日17:30
接種から2時間が経過しましたが、痛み・熱・倦怠感、どれも感じられません。
前回よりも水分補給を意識して過ごしています。
当日22:00
腕の痛みを感じますが、日常生活に支障無し。
少し寒気がするので早めに就寝します。平熱。
翌日9:00
発熱、倦怠感、寒気。前回よりもしんどいまである。
翌日16:00
接種から24時間。熱は38度台をキープしています。
腕の痛みはほとんどありませんが、とにかく熱が辛い。
翌日23:00
夕飯後に飲んだ解熱剤が効いたのか、急激に元気になった。
これで記録は打ち切ります。
結果:
2度目の方が対策はしていました。食料の蓄えやスポーツドリンク、解熱剤など。
どういうことをやるのがしんどくて、どれくらいの間を耐えれば回復に向かうか、見通しがあった分、前回よりも気は楽だった。ただ実際の症状は今回のほうが酷かった気がします。
今回の接種、世間では異物混入の発覚による大規模なワクチン回収や、接種した男性が翌朝急死したという報道がありました。
怖さは募りつつ、「ワクチン打たずに重症化するリスク」と「ワクチン打って体に異常をきたすリスク」との鬩ぎ合いだよなぁと思う。このリスク判断の難しさやバイアスのかかり方については、もっと考えてみたいところではありますがまた別の話。
何にせよ無事に接種できて一安心です。
感想というか何というか
大量の学生が粛々と捌かれていく様が、もはや清々しくもありました。
運営がもっと手間取ったり、誘導の人が大声で叫んでいたり、あるいは無駄に待たされたりするのも止むなし、と覚悟していましたが、想像以上にシステマティック。ストレスなく終えることができました。
たぶんスタッフの皆さんがとってもえらい。
病院敷地内は撮影禁止と明言されていましたので、写真を載せられないのが残念です。
接種にあたって、自身のコロナ感染予防のため、というモチベーションはほとんどありません。集団免疫的な効果があるなら仕方ないか、京大内の接種カウンターを回してやってもいいか、くらいの気分。私はおでかけが好きなので、将来的に「ワクチン接種証明」などが金銭の面や移動制限緩和などの面で有利に働くことを期待していた、という気持ちはあります。ただ、ご時世の雰囲気に流されてまあまあ未知の物質を体に入れるという行為を認める、そのリスクを判断することと自分事として選択することについては、いろいろと議論の観点や価値観があるはずです。
自分個人にあまりメリットが無い中で(今回については記事になってるから良いんですが)副作用が強く出てしまった場合のことを想像すると、ちょっと悲しくなります。(追記:悲しくなりました)
なので、献血した時みたいに「血液検査にもなる」とか「お菓子もらえる」とか「なんか優しくしてくれる」とか、ちょっとしたインセンティブがあればいいのになぁとか思う。
今のところは以上です。
リスク判断や選択のことはもっと考えたい。リスク判断は「確率の世界」である一方、選択は「0か1かの世界」です。この二つの世界には断絶がある。加えて、私は「ワクチン接種した」+「副作用はあったけど生きてる」という経験から、「ワクチン打って死ぬかも」という意見を軽視するバイアスがかかっているはずです。ここらへんのことについては、いろんな立場の人と話してみたい。連絡くださいませ。