第二板『枝豆二捧ゲルBeer』(二〇二一)

第二板『枝豆二捧ゲルBeer』(二〇二一)

ナメクジに植えるそばから芽や苗を食べられ、夜な夜な討伐に駆り出すも、
その数に圧倒され、もう夏野菜を育てることはできないのではないかと考え始めていました。
しかし、きっと何か方法はあるはずだと、グーグルに聞いてみた所、ありました。

ナメクジはビールが好きということで、ビールトラップを置いておくと、おびき寄せられて、(酔っ払って?)そのまま溺死するということです。
もう何でもやってみるしかないと、妻氏と買い出しへ。

妻氏「ビールじゃないとあかんのかな?発泡酒でもいいかな?」
私「さすがに違い分からんのじゃない?」

ということで、6缶入りの発泡酒を購入し、ジャムの空き瓶に注ぎ、祈るように苗の横に仕掛けます。
翌朝、祈るような気持ちでお供えしたビールトラップ(実際には発泡酒)を見ると、たしかに、ナメが何匹か入って死んでいます!すごい!

よしこれならと、すべての苗を守るために、トラップを増やします。
あっさり、6缶すべてを使ってしまいました。空き瓶も足りなかったので、小さな瓶を少し買ってきました。とにかくナメから大切な苗(特に枝豆)を守るためです。やむを得ません。

1週間ほど?試す中し、たしかに、効果はありました。各トラップにナメが入って死んでいます。しかしそれでも、被害は収まらず、やはり食べられる苗もあります。
止められない理由は、ナメがあまりにもたくさん発生していること、もう一つは、雨が降るとビールが薄まってしまうこともあるからか、一度入ってもまた脱出するナメがいることでした。

本気で枝豆を守り切るには、すべての苗の下に、ビールトラップを置かないといけない。すでに、追加で6缶を買い足して使い切った後でした・・・


↑枝豆と落花生は特等席のケースの上に。カボチャは下に。瓶はトラップ。

 

「ビールのおつまみに枝豆を育てたいのに、枝豆のためにビール何本使ってるんやろうね・・・」

最後まで枝豆を育て上げるのに、いったいどれだけのビールを捧げるのか。

ナメクジを、これほど恐ろしいと思ったことはありませんでした。

つづく